ウォーキング前に念入りなストレッチをするほど、歩き出しが重くなる。それはストレッチが悪いのではなく、やるタイミングが間違っているからです。
「ストレッチを頑張っているのになんか効いている感じがしない」「運動前に伸ばすと、かえって力が抜ける気がする」
当院でもこういったご質問をよくいただきます。健康のために良かれと思ってやっていることが逆効果になっているとしたら、知っておきたいですよね。
■ 運動前の念入りなストレッチが、実は落とし穴
先日こんな方が来院されました。肩こりや腰の重さを改善しようと、毎朝のウォーキングを日課にされているBさんです。歩く前には太ももやふくらはぎを1分以上かけてじっくり伸ばすのを習慣にしていました。
ところが「最近、歩き出すと脚が重くて、以前より疲れやすい気がする」とお悩みでした。
近年の研究でわかってきたことですが、運動直前に60秒以上同じ場所を伸ばし続ける「静的ストレッチ」を行うと、一時的に筋肉の力が発揮しにくくなることがあります。
ストレッチ自体が悪いのではありません。30秒以内の短いものであればパフォーマンスへの影響はないとされています。問題は「タイミング」です。
Bさんには念入りな静的ストレッチをウォーキングの後やお風呂上がりに行うようアドバイスしました。すると後日「脚がスッと前に出るようになって、歩くのがすごく楽になりました」と報告をいただきました。
■ では運動前は何をすればいいのか
運動前に体を準備するなら「動的ストレッチ(ダイナミックストレッチ)」がおすすめです。
これは関節や筋肉をリズミカルに動かしながら血流を促進し、全身に「さあ、これから動くよ」とスイッチを入れるウォーミングアップです。5〜10分程度で十分です。
具体的にはこんな動きです。
その場で足踏みは、背筋を伸ばしたままリズミカルに膝を交互に持ち上げます。腕回し・肩回しは肘から腕を大きく動かし肩甲骨まで動かす意識で前回し・後ろ回しを各10回。軽いスクワットは足を肩幅に開きお尻を後ろに引くイメージで8〜10回、膝がつま先より前に出ないよう注意してください。脚の前後・左右振りは壁に手をついて脚の力を抜いてブラブラと前後・左右に各10回振ります。
■ ストレッチのタイミングまとめ
静的ストレッチは「悪者」ではなく、やるタイミングがとても重要です。
運動前は動的ストレッチで体を温め目覚めさせる。運動後・お風呂上がり・寝る前は静的ストレッチで使った筋肉をじっくり伸ばし柔軟性を高める。これだけです。
施術でよくお伝えしていますが「気持ちいい」の範囲で行い、決して無理はしないでください。無理に伸ばすとかえって筋肉や関節を傷めます。
■ ただし一点、大切なことがあります
ストレッチのタイミングを変えても「なかなか改善しない」という方は、そもそも体の使い方や連動性に問題がある可能性があります。
正しいタイミングでストレッチをしても、体の土台である骨盤・股関節・背骨の連動が崩れていれば、同じ場所への負担は変わりません。「頑張っているのに良くならない」という方は一度体全体のバランスを確認してみてください。
姿勢チェック・カウンセリングは無料で行っています。
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バランスビュー匠 高山英知